【講座開催日】2024年3月 22日、29日

3月22・29日(金)の2日間にわたり、楽器音が他の教室の迷惑にならないように、独立している生涯学習センター研修室1において開催された。講師は美鈴屋3代目の鈴木祐一氏と大塚竹管楽器4代目の大塚敦氏。応募者は33名、受講者は28名、延人数は52人であった。

                          

        

第1回は「三味線」で、まず始めにNHK紅白歌合戦で伴奏を務めたという講師が津軽三味線で「津軽じょんがら節」を披露し、受講者の心を捉えた。その後スライドを用いて、美鈴屋三味線店の歴史・三味線の構造・三味線の種類と分野別の使い分け、更に津軽三味線の歴史が紹介された。太棹・中棹・細棹の使い分けはユーチューブの画像を使って紹介された。後半は受講者全員が2挺の三味線を使って、演奏体験を行った。ほとんどの人が初めての体験であり、三味線の難しさを知ると共に、満足な表情が見られたので、貴重な体験を喜んでいただけたものと思われる。その後2代目の機械を使わず、淡々とチョウナという道具で作り上げて行くDVDが紹介された。最後に先生の津軽三味線で「津軽よされ節」の演奏を楽しんだ。

                     

       

第2回は「篠笛」でまず始めにイメージ映像の「記憶の音色」が上映された。これはコロナの影響で3年間中止が続いた祭りのお囃子に使われる篠笛が、またいつかかつての賑わいをもたらすことを願って大塚氏が制作したもので、その思いが感じられるコメントが紹介された。その後、スライドで大塚竹管楽器の歴史と獅子田流篠笛作りが紹介された。竹は材料として仕入れていたものが、商品として入荷しなくなったので自ら竹林に入って材料の伐採からするようになったことや、詳しい映像は技術の流出に繋がるので、製造過程については口頭での説明で解説された。また「足立ブランド」の映像で製造の一端が紹介された。後半はまず籐巻きの実演が行われた。さすがに実演希望者は難しそうに思えたのかいなかった。演奏体験で全員1本づつ篠笛が配られ、まずは音だしを経験し、次に簡単なメロディーを演奏した。一部経験者がいて全員でなんとなくメロディーを表現することが出来た。最後に先生が一曲演奏して講座が終了した。

受講者の声
・民謡を長年習ってきましたが、三味線に触れるのも弾くのも初めてでした。一つ一つ手作りでというところはとても驚きでした。また、足立区内にお店があり、代々技を受け継いでいると聞いて、一度行ってみたいと思いました。篠笛は体験が十分できてよかった。触れることで身近に感じられました。篠笛が3種類あることや。指穴のふさぎかたもわかった。
・三味線をかかえて音を聞いたのは初めてで、音の響きを感じました。すばらしい体験でした。篠笛も体験が出来て楽しかったです。篠笛制作は本当に細かく美しく、音はやさしく大変良い時間を過ごしました。
・三味線の作り方のDVDはとても印象に残りました。もっと体験をしてみたいと思いました。篠笛は籐巻きが見れてすばらしいと思いました。唄用とドレミ調の違いがわかったのも良かったです。    (糸井史郎)



   

あだち区民大学塾講座 講座開催報告

足立の伝統工芸 三味線と篠笛

講座開催報告

好評のうちに終了しました

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